以前、大判カメラの画質をライカ判のカメラと比較しました。かなり画質が向上することがわかりましたが、現在のフィルムユーザーの多くは画質を優先する場合は中判カメラを使用します。そういう意味では、より比較検討の結果が気になるのは中判カメラvs大判カメラの結果ではないでしょうか?
そこで今回は中判カメラと大判カメラの画質の比較を行いたいと思います。
そこで今回は中判カメラと大判カメラの画質の比較を行いたいと思います。
0. 6x9フォーマットとは?
6x9フォーマットとは中判フィルムを使用して56x84(mm)のサイズを使用し、120フィルムで8カット撮影することができます。ライカ判と同じアスペクト比で使用することができるため、親しみやすい所が特徴です。また、4x5カメラのフィルムバックに6x9を設置することも可能で、大判カメラを好む人にとっても馴染みのあるフォーマットです。

一方で、純粋な6x9カメラというのはあまり選択肢があるわけではなく、FujicaGW690シリーズやフジカL690、マミヤプレスなどです。いずれもRF(距離系)方式を基本的に採用していて接写は難しいですが、マミヤプレスは大判カメラと同様にフィルムバックを取り外しすりガラスでピント合わせができるようになっています。
いずれにしても基本的にはロールフィルムとしては最大級のフォーマットサイズです。大判フィルムに対してどの程度の描写をみせてくれるのでしょうか?
1. 検証条件
今回は6x9カメラの中で比較的新しいGW690を使用しました。4x5カメラは前回と同じTOYO45Aを使用しています。現像薬品は前回同様Silversaltを使用しました。露出条件は絞りとシャッタースピードを同じ設定にして撮影しています。
粒子感の比較であれば、より粒子の出やすいRodinalの方が顕著に差が出ますが現在手に入らないので傾向の近いものを使用しています。過去に現像液の比較を行っていますので参考にしてみてください。
Camera: FujicaGW690, TOYO45A
Lens: Fujinon 90mm3.5(換算37mm), Fujinon WS 150mm6.3(換算44mm)
Film: AristaEduUltra 400
Developer: Silversalt
2. 作例
左:TOYO45A, 右:FujicaGW690




全体像を見た感じだと、大きな差は感じられません。フォーマットこそ小さいですが、焦点距離が短く被写界深度が深くなっているGW690の方が手前のポールなどは綺麗に見えてしまいます。一方で拡大図(画面中央左側の自転車のメーター付近)では、自転車のかごの輪郭などはTOYO45Aの方が優れています。
全体としての評価であればGW690の方が使いやすく良いと思います。
3. 総評
全体としての画質感という意味では、甲乙つけがたい結果となりました。粒子感の差が無いわけではないので4つ切り以上の作品としてのプリントであればTOYO45Aの方が良さそうですが、六つ切り程度までのプリントであれば殆ど差は出ないのかなと思います。むしろ、絞り込めない状態においてはGW690の方が被写界深度が深くなり良いとも言えます。
4. 大判カメラはもういらないのか?
以上の結果を踏まえると、展示とかにあまり参加せずのんびり写真をしている人たちには4x5というのは無用のモノに感じられます。しかしながら、大判カメラには6x9カメラにはない良さがあります。
・レンズの種類が豊富
中判カメラのレンズというのは基本的にはメーカー純正品のみです。しかしながら、大判カメラのレンズというのはレンズボードの規格さえ合えば、どのメーカーのどの時代のレンズも取り付けられます。更に、大判カメラの歴史は写真の歴史のかなり初期段階からごく最近まで存在するため、レトロな写りのレンズからモダンな描写まで様々なレンズを一台のカメラで楽しむことができます。
・接写ができる
特にビューカメラと呼ばれるタイプの大判カメラが得意ですが、大判カメラは蛇腹を伸ばすほどに接写ができます。そのため、6x9カメラでは苦手とされてきた(マミヤプレスは可能)接写が可能になります。古くは土門拳が古寺巡礼に大判カメラを使用していましたし、最近では篠山紀信が伊右衛門を大判カメラで撮影していました。物撮りには強いですね。
・長焦点距離を活かしたボケ量のコントロール
焦点距離が長いという事は、パンフォーカスにするためにはかなり絞る必要がありますが、一方で大きなボケを得やすいという利点もあります。リアルタイムでのピント位置の把握が難しいのでポートレートなどは難易度が高めですが、うまくいけば非常に印象的な写真を撮ることができます。
・パノラマ撮影が可能
大判カメラを使用して6x12などのフォーマットでパノラマ撮影をすることも可能です。4x5の上下を切り取ったサイズとも言えますが、横長のフォーマットというのは非常に広く感じられ特有の良さがありますね。
あと、個人的には大判用の広角レンズは焦点距離が長いために歪みが小さい印象です。
差そのものはライカ判よりずっと小さくなりましたが、やはり4つ切り以上のサイズ感でプリントしていると画質の向上は感じられます。すでに中判カメラで満足している方も、一度現像からプリントまでされてみても楽しいかもしれません。
6x9フォーマットとは中判フィルムを使用して56x84(mm)のサイズを使用し、120フィルムで8カット撮影することができます。ライカ判と同じアスペクト比で使用することができるため、親しみやすい所が特徴です。また、4x5カメラのフィルムバックに6x9を設置することも可能で、大判カメラを好む人にとっても馴染みのあるフォーマットです。

一方で、純粋な6x9カメラというのはあまり選択肢があるわけではなく、FujicaGW690シリーズやフジカL690、マミヤプレスなどです。いずれもRF(距離系)方式を基本的に採用していて接写は難しいですが、マミヤプレスは大判カメラと同様にフィルムバックを取り外しすりガラスでピント合わせができるようになっています。
いずれにしても基本的にはロールフィルムとしては最大級のフォーマットサイズです。大判フィルムに対してどの程度の描写をみせてくれるのでしょうか?
1. 検証条件
今回は6x9カメラの中で比較的新しいGW690を使用しました。4x5カメラは前回と同じTOYO45Aを使用しています。現像薬品は前回同様Silversaltを使用しました。露出条件は絞りとシャッタースピードを同じ設定にして撮影しています。
粒子感の比較であれば、より粒子の出やすいRodinalの方が顕著に差が出ますが現在手に入らないので傾向の近いものを使用しています。過去に現像液の比較を行っていますので参考にしてみてください。
Camera: FujicaGW690, TOYO45A
Lens: Fujinon 90mm3.5(換算37mm), Fujinon WS 150mm6.3(換算44mm)
Film: AristaEduUltra 400
Developer: Silversalt
2. 作例
左:TOYO45A, 右:FujicaGW690




全体像を見た感じだと、大きな差は感じられません。フォーマットこそ小さいですが、焦点距離が短く被写界深度が深くなっているGW690の方が手前のポールなどは綺麗に見えてしまいます。一方で拡大図(画面中央左側の自転車のメーター付近)では、自転車のかごの輪郭などはTOYO45Aの方が優れています。
全体としての評価であればGW690の方が使いやすく良いと思います。
3. 総評
全体としての画質感という意味では、甲乙つけがたい結果となりました。粒子感の差が無いわけではないので4つ切り以上の作品としてのプリントであればTOYO45Aの方が良さそうですが、六つ切り程度までのプリントであれば殆ど差は出ないのかなと思います。むしろ、絞り込めない状態においてはGW690の方が被写界深度が深くなり良いとも言えます。
4. 大判カメラはもういらないのか?
以上の結果を踏まえると、展示とかにあまり参加せずのんびり写真をしている人たちには4x5というのは無用のモノに感じられます。しかしながら、大判カメラには6x9カメラにはない良さがあります。
・レンズの種類が豊富
中判カメラのレンズというのは基本的にはメーカー純正品のみです。しかしながら、大判カメラのレンズというのはレンズボードの規格さえ合えば、どのメーカーのどの時代のレンズも取り付けられます。更に、大判カメラの歴史は写真の歴史のかなり初期段階からごく最近まで存在するため、レトロな写りのレンズからモダンな描写まで様々なレンズを一台のカメラで楽しむことができます。
・接写ができる
特にビューカメラと呼ばれるタイプの大判カメラが得意ですが、大判カメラは蛇腹を伸ばすほどに接写ができます。そのため、6x9カメラでは苦手とされてきた(マミヤプレスは可能)接写が可能になります。古くは土門拳が古寺巡礼に大判カメラを使用していましたし、最近では篠山紀信が伊右衛門を大判カメラで撮影していました。物撮りには強いですね。
・長焦点距離を活かしたボケ量のコントロール
焦点距離が長いという事は、パンフォーカスにするためにはかなり絞る必要がありますが、一方で大きなボケを得やすいという利点もあります。リアルタイムでのピント位置の把握が難しいのでポートレートなどは難易度が高めですが、うまくいけば非常に印象的な写真を撮ることができます。
・パノラマ撮影が可能
大判カメラを使用して6x12などのフォーマットでパノラマ撮影をすることも可能です。4x5の上下を切り取ったサイズとも言えますが、横長のフォーマットというのは非常に広く感じられ特有の良さがありますね。
あと、個人的には大判用の広角レンズは焦点距離が長いために歪みが小さい印象です。
差そのものはライカ判よりずっと小さくなりましたが、やはり4つ切り以上のサイズ感でプリントしていると画質の向上は感じられます。すでに中判カメラで満足している方も、一度現像からプリントまでされてみても楽しいかもしれません。

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