過去にフィルムスキャンに関して、「スキャナーとデュプリケーターはどちらが良いのか?」をテーマに記事を作成しました。



一方で、手焼きプリントというのは自家現像の一連の行程の最終出力であり、これまでの苦労の結晶体ともいえる存在です。しかしながら、デジタルカメラでフィルムをデュープしてる人にとっては、プリントのデジタル化は表面の反射など難しい部分があります。(スキャナーでデジタル化していれば、プリントをスキャンすればいいのですが)

そこで今回はデジタルカメラを用いた簡易的な複写方法に関して挑戦してみたので、その方法と作例を紹介したいと思います。
0. 基本構想
複写において難しいのは、表面の反射を抑える事、全体にムラなく光をあてる事、の二点があります。これらを一挙に解決する方法として、ライトボックスを使用し、後ろから光をあてることで問題を簡単に解決します。
課題となるのは印画紙がRC, バライタを問わずカーリングは多少はするので如何にして表見を均一にするか、ライトボックス以上の印画紙に対してどのようにデジタル化するか、という問題があります。一つ目は印画紙の上にガラス板を置き対処し、二つ目はLightroomなどのパノラマ機能を使用して対応します。

1. 必要なモノ, 作業手順
1.1 必要なモノ
複写に必要なものは以下の通りです。自家現像して、デュープでデジタル化している方ならば殆どそろっていると思います。
・複写するプリント
・デジタルカメラ
・ライトボックス
・カメラを固定する物(引き伸ばし機, 三脚)
・ガラス板など印画紙を抑えるもの

1.2 作業手順
作業手順といっても、ライトボックスの上に印画紙を置いて、写真を撮っていくのみです。大きいサイズはパノラマ機能で複数カットを後でつなげることができます。ガラスの端部で印画紙や指を切らないように注意しましょう。また、夜に部屋を暗くして作業するとガラスの表面の反射を抑えることができます。パノラマ撮影時は丁寧に作業しないと結構簡単にガラスのふちで印画紙に傷を作ってしまうので気を付けましょう。

DSC_6189
















2. 作例
2.1 RC, 5x7サイズ
R0001462-3






















2.1 フィルムのデジタル化(レタッチなし)
DSC_6056






















2.2 バライタ, 8x10サイズ(パノラマ機能で合成)
R0001477-Pano-5























2.3 実際の写真
R0001481-min





































トーンカーブ参照
キャプチャ_印画紙スキャン













明るさやコントラストカーブに関しては撮って出しから多少のレタッチは必要ですが、全体的には悪くなさそうです。トーンカーブのハイライトとシャドー端部をヒストグラムの情報がある端部に設定し、ややシャドーを重くすればそれっぽくなりました。これは透過光で見るか、反射光で見るかの違いだと思います。
5x7より少し大きいくらいのガラスで抑えながらパノラマ撮影していましたが、ガラスのサイズはできるだけ印画紙より大きい方がひっかき傷を防止するために優れています。明るい部屋で作業するとガラス面に反射した事があったのと、ガラスが紙に対して斜めに持ち上がってしまうと反射しやすくなるので注意が必要です。

3. 総評 
パノラマはガラスのサイズが足りない時は気を使いますしやや面倒です。5x7から8x10くらいのサイズであれば比較的簡単に取り込むことができるので良いかと思いました。また普段は反射光で見ているものを透過光でデジタル化してるので、トーンカーブは多少弄った方が見た印象に近くなります。
フィルム写真趣味において、手焼きプリントというには最初の到達点です。SNSに載せたり、ブログにするのにフィルムのスキャンも良いですが、プリントまでしたのであれば、プリントのスキャンを使った方がより自分の見せたい物に近づくので良いのではないかと思います。